を見て以来、ぜひ訪れてみたかった島原半島へお休みをいただき行ってきました。
原城跡、温泉、海鮮、お野菜をはじめ、たくさんの魅力を満喫しました。
島原市は、豊か湧き水を後世に残し、観光にも活かそうという趣旨のもと、町内の清流に錦鯉を放流し、「鯉の泳ぐまち」としてPRしています。
実際、濁り一つない湧き水の水路や池に錦鯉が泳いでいる姿は芸術的に美しく、絵になりました。
一匹、大きな鯉にじゃれているように見える可愛い小さな鯉がいたので、案内の女性に
「この子はまだ子供ですか?鯉は何年くらい生きるんですか?」
ときいたところから、あこがれの鯉の町が一転してしまいました。
鯉は本来、水温25度くらい、沼などの環境で元気なので、水温15度、濁り一つない島原の湧水は、鯉にとっては過酷な環境だとのこと。
もって2年、だいたい1年くらいで死んでしまうし、小さなおこちゃま鯉は放流されて数日で命を落とすことが多いそうです。
ちょうどおこちゃま鯉が元気に飛び跳ねていたのですが、実際にはもう苦しくて辛くて暴れている様子だそうで、
「この子、もうすぐだめだよ、明日まで持つかな…。おととい来たんだよ。」
と案内の女性。
「もうね、内臓がだめになってしまってるから、あとは時間の問題なんだよ。私は何年も見てきているから、動きでわかる。あれは元気なんじゃなくて、苦しんでるんだよ」
一般的には錦鯉は25年くらいは生きるそう。
人間の勝手で虐待されている(と感じてしまった)鯉を見ていたら、かわいそうでたまらなくなり、なんとかできないものか…、助けてあげたい…、という思いでいっぱい。
実際には、寒くて苦しくて耐えている鯉を、「きれいだね」なんて喜んで見ている自分が恥ずかしく、申し訳なさでいっぱい。
島原市は鯉に予算がついているそう。
「本当は、『わぁ、きれいねぇ~』と皆さんに見てもらえれば良いので、あえて自分からは言わないけれど、あなたには聞かれたからねぇ…。『湧水まち』で広報すればよかったのに、『鯉のまち』にしてしまったからねぇ…。」
鯉さん、ごめんね。
この方法、私は嬉しくないです。
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